キャサリン
キャサリン
何これ、ママ?!
ママ
ママ
どうしたの?
キャサリン
キャサリン
どうして気味の悪い人形が私のベッドの上にあるのよ?
ママ
ママ
何のことかしら?
キャサリン
キャサリン
古い人形が、私のベッドの真ん中に座ってるのよ。
キャサリン
キャサリン
こっちをじっと見てる。
キャサリン
キャサリン
キャサリン
キャサリン
この目、なんだかパパのこと思い出すわ :*(
ママ
ママ
キャサリン、その人形をゴミ箱に捨てて。
キャサリン
キャサリン
えっ?どうして?
キャサリン
キャサリン
ちょと待って・・・いなくなってる。
ママ
ママ
いなくなったって、どうゆうこと?
キャサリン
キャサリン
ママにメールしてるとき、ほんのちょっと部屋を離れたの。
キャサリン
キャサリン
そしたらベッドからいなくなったわ。
キャサリン
キャサリン
ママ、もう家についたの?
キャサリン
キャサリン
ママが捨てたの?
ママ
ママ
いいえ、まだ仕事中よ。
ママ
ママ
一体どこへ行ったのかしら?
ママ
ママ
ただの人形なのに。
キャサリン
キャサリン
わからない・・・
キャサリン
キャサリン
うそでしょ!
キャサリン
キャサリン
ママ。
キャサリン
キャサリン
ママ
ママ
どうしてクローゼットの中に入れたの?
キャサリン
キャサリン
私じゃないわ!
ママ
ママ
私じゃないって、どうゆうことなの?
キャサリン
キャサリン
ママ、聞いて。
キャサリン
キャサリン
たった今、この気味の悪い人形が、床を移動してクローゼットに入るのを見たわ。
キャサリン
キャサリン
人形がひとりでに移動したのよ。
ママ
ママ
キャサリン、そんなことあるわけないわ。
ママ
ママ
怖いなら、クローゼットの鍵を閉めておくのね。
キャサリン
キャサリン
もうそこに戻りたくないわ!
キャサリン
キャサリン
ホラー映画見たことあるもの。あの人形にちょっかいをだすのはよすわ。
ママ
ママ
ただ鍵を閉めて、気にしないようにしていなさい。
ママ
ママ
家に帰ったら何とかするから。
キャサリン
キャサリン
わかったわ、でも、ママは呪われた人形の処分のプロフェッショナルとでも言うのかしら。
キャサリン
キャサリン
私、警察を呼ぶわ。
ママ
ママ
警察にお世話になる必要なんてないわよ。
ママ
ママ
ただの人形でしょ。
キャサリン
キャサリン
わかったわ。
2分経過
ママ
ママ
キャサリン?
ママ
ママ
問題ない?
キャサリン
キャサリン
うーん、問題なくはないわね。
ママ
ママ
どうして?何があったの?
ママ
ママ
鍵は閉めたの?
キャサリン
キャサリン
今、私、自分の部屋にいるんだけど。
キャサリン
キャサリン
あの人形がクローゼットの棚の上に座ってるわ。
ママ
ママ
キャサリン、どうして扉を開けたの?
キャサリン
キャサリン
だってまだ私のこと見てるんだもの。
キャサリン
キャサリン
キャサリン
キャサリン
それから今・・・人形の口が動いてるわ。
キャサリン
キャサリン
私に何言おうとしてるのね。
ママ
ママ
人形の頭を引っこ抜いてしまいなさい。
キャサリン
キャサリン
ママ!人形には絶対触れないわ。
キャサリン
キャサリン
ぞっとするわ。
キャサリン
キャサリン
それに人形の目、まるでパパの目みたいなの。
キャサリン
キャサリン
頭を引きちぎるなんて、トラウマになるわ。
ママ
ママ
キャサリン、もう忘れたのかと思ってたわ。
ママ
ママ
パパが死んだ後、あなた、あらゆる場所でパパを見たの覚えてる?
ママ
ママ
あなたを助けたいのよ。でも、あなたが言うことをちゃんと聞いてくれないと。
ママ
ママ
人形を捨てなさい。今すぐ!
キャサリン
キャサリン
ママ
ママ
キャサリン?
キャサリン
キャサリン
クローゼットの扉の鍵をかけた。
キャサリン
キャサリン
そしてすぐに扉を閉めたわ。
キャサリン
キャサリン
人形はクローゼットから出られないはずよ。
ママ
ママ
いいわ。すぐに帰るわね。
キャサリンは母親を大声で呼ぶ・・・
キャサリン
キャサリン
ああ、帰って来た、良かった!
ママ
ママ
人形はまだクローゼットの中ね?
キャサリン
キャサリン
たぶん。扉が開く音はしてないわ。
ママ
ママ
良かった。
キャサリン
キャサリン
それでどうするの、ママ?
キャサリン
キャサリン
あの人形、本当気味が悪いわ。
ママ
ママ
私が見に行ってみるわ。
キャサリン
キャサリン
えっ?!ママ、どうかしてるわ!
キャサリン
キャサリン
あの人形は本当に危険だと思うわ。
キャサリン
キャサリン
お願い、警察を呼んでどうにかしてもらいましょう。
キャサリン
キャサリン
私はもう片親を亡くしてるのよ。
キャサリン
キャサリン
ママまで失いたくないわ。
ママ
ママ
キャサリン、愛してるわ。でも芝居がかるのはやめなさい。
ママ
ママ
ただの人形よ。
ママ
ママ
自分たちでどうにかするの。様子を見に行ってくるわ。
キャサリン
キャサリン
ママ・・・お願い。
ママ
ママ
すぐに戻るから。ここにいなさい。
キャサリンの母親はキッチンを後にし、キャサリンの部屋へと向かった。部屋は静かで変わった様子はない。彼女はクローゼットにそっと近づき、扉を叩いた。
ママ
ママ
こんにちは?
ママ
ママ
中に誰かいるんですか?
キャサリンの母親は鍵を開け、クローゼットの中を覗いた。
彼女の目は急に大きく開いて、はっと息を飲んだ。クローゼットの扉をピシャリと閉め、再び鍵をかけた。
キャサリン
キャサリン
ママ!大丈夫よね?
キャサリン
キャサリン
あの人形、襲ってきたりしなかった?!
キャサリンの母親は彼女の手首を掴み、部屋から引っ張り出した。
ママ
ママ
あなたが言ったことは本当だったわ。あれは危険よ。
ママ
ママ
私たちは書斎にこもりましょう。
ママ
ママ
今すぐ。
キャサリン
キャサリン